マツドサイエンティスト・研究日誌 保存版
ボーイズ・レーサー

初出:2006年02月11日 元々のブログ・コンテンツへのリンク
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20代のころ、CR-X と言う、ちょっと過激な車に乗って居た。
通称、サイバー CR-X 、小型軽量のクーペスタイルの車体に 1600cc の DOHC エンジンを乗せた車だ。

当時、こう言った小さくて無茶な車は幾つか有った。
某マンガ/アニメで有名な AE-86 トレノ/レビンも同じようなカテゴリーだ。
同じく 1600 cc を乗せた AE-86 トレノ/レビンは、FR で、当時でも既に旧式化したサスでリアのグリップが悪いのは有名だった。
そんなリア・グリップの悪さが、今ではドリフト走行とか言って、マンガ/アニメで人気が出るんだから、おかしなもんだ。

対して、CR-X は、FF の雄だ。FF だから、グリップ走行が基本だ。
軽い車体とレスポンスの良いエンジン、グリップの良いサスで、当時 CR-X は「峠の王者」と呼ばれて居た。
(今考えると、CR-X のサスはストロークが短いから、限界内ではグリップが良いけど、路面状態などで、すぐ限界を越えるような過激な特性だったような気がする)

もっとも、CR-X が「峠の王者」などと呼ばれていたのは、運転の上手い人が乗った時の話で、私のような者が乗った時は、そんな訳では無い。運転者の方が、車に負けてたわけだね。

私自身は、そんなに運転が上手い訳ではないが、コーナーのラインを考えたり、ダブルクラッチとか練習したりして遊んだもんだ。(実は、ダブルクラッチを練習したのは CR-X の為じゃない。その前に乗って居たブルーバード 910 ターボの為。L とか Z エンジン時代の日産の車に乗って居た人なら判ると思うがギアのシンクロが悪くてダブルクラッチしないとギアダウンができない)

今の職場に、果てしなくプロに近いレーサードライバー(何で、こんなレーサーが職場に居んだ?)が居て、話を聞くと、当時の自分が如何に自己流で下手くそだったか判る。
それでも当時は、それなりに本とか読んで練習したんだがなあ。

振り返ってみると、他人迷惑で危険だったかも知れないが、車を所有し運転するのが、この上なく楽しかった。
今でも、CR-X は、所有していた車の中でベストだと思って居る。

ところが、最近は CR-X や AE-86 トレノ/レビンのような小型のスポーテイカーが絶滅状態なんだそうだ。 CR-X やトレノ/レビンの後継機は、とっくに姿を消し、ロードスターやシビックのホットモデルなどの排気量は 2000cc 以上になった。今や、1800cc 以下の国産スポーティ・エンジンは、セリカのエンジンだけだが、これも風前の灯火らしい。
スポーティな車は大型化し、小型車にはスポーティな設定は無くなってしまったらしい。(スズキのスイフトスポーツがあったか!?)

大型のスポーティな車は、それなりに金がかかるので、ある程度、年齢のいった人のものだろう。

じゃあ、若い人達は、どんな車で遊んでいるんだろう?
あまり気に止めずに深く考えて居なかったのだが、ごく最近、大学生と話す機会があって驚いた。
最近の大学生は自動車に乗らないようなのだ。

もちろん、私の時代だって、大学生の皆が皆、車に乗って居た訳じゃない。
それでも、何人かの大学生が集まれば、半分以上は車に乗って居て、車の話題に華が咲いたものだ。
だが、現在の大学生が5人集まっても、その中で車に乗る人は、一人居るか居ないかだそうだ。

私の聞いた例は、特殊なのかも知れない。
だが、「若者の車離れ」が進んで居るとしたら、「小型のスポーテイカーが絶滅状態」も合点がいく。
車に乗らない若者が、スポーティカーの楽しさを理解できるはずが無い。

日本の車産業は、良くも悪くも「車好きなファン」が育てて来た。
だが、若者が車に乗らなくなり、運転するの楽しみを知らないのなら、「車好きなファン」の世代交替できなくなってしまう。

「車好きなファン」が高齢化した後、世代交替せず、居なくなった日本に、車産業は成立しないと思うのだが、どうだろう?
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