マツドサイエンティスト・研究日誌 保存版
明けましておめでとうございます

初出:2014年01月04日 元々のブログ・コンテンツへのリンク
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今年もよろしくお願いします。
今回は、ツィッターで書いた時に、多数リツィートされたコンテンツを、加筆訂正したもの。
ツィッターだと流れて消えてしまいやすいからねえ。

必ず成功する実験なんて、実験する価値がない。
でんじろう氏の『実験』は、『実演』であって実験ではない。小学生の夏休みの宿題用の参考本の『実験』は実験ではない。
実験は、仮説を確認するためにものである。仮説が合っているとは限らない。判らないから、実験する価値がある。仮説が間違っていると何が起こるかすら判らない。必ず成功する実験は、やる価値がない。
実験を繰り返して、仮説が補強され、修正され、進化する。その実験の中には失敗も当然含まれる。失敗を乗り越えて、進化する。失敗を恐れていては、挑戦はできない。
欧米の科学・技術をキャッチアップしていた時代の『実験』は実演にすぎなかった。実演なんだから、成功して当然。キャッチアップの時代は終わった。自らが理論を創って、実験するしかない。本当の『実験』だから、失敗の可能性がある。失敗を恐れては、本当の『実験』はできない。
キャッチアップの時代の後、科学・技術の進歩のためには、実験が必要だ。本当に価値のある実験には、失敗が付きものだ。失敗を恐れては、科学・技術の進歩は無い。このあたり前のことを、声を大にして語る。どうも、それが私の役目らしい。

気を付けろ!「正解を見つけた」と思った時、すぐに喜ぶな。見つけたのは、正解ではなく己の限界である可能性もある。その上、その己の限界は幻かもしれない。幻の限界に、己を縛られないように、気を付けろ

解説:現実の問題・課題の解決方法には、数学や学校で与えられる問題と違って誰もが納得する正解など存在しない。数学や学校で与えられる問題は、厳密に与えられた制約条件があるから、その範囲で最良の解決方法が正解となる。しかし、現実の問題・課題では、制約条件など明確ではない。
無制限・無限にある解決方法の中から、簡単に最良の方法を選び出すことなどできない。だから、もがき苦しむのだ。制約条件を設定し、解決方法の数を有限にすれば、その中から最良の方法を選ぶことは容易となる。
外部状況の制約条件を簡単には設定できない。最も簡単に設定できる制約条件は己の能力である。己の能力に限界を設け、解決方法を有限にすることで『正解』を見つけることが容易になる。その『己の能力に限界』は、本当に限界か?実際は在りもしない限界を思い込みで作り上げている場合も多い。
「正解を見つけた」と思い込んだ挙句、自分の行動も「幻の限界」に制約を受けている場合もある。先日、若者達の行動を観測していて、気が付いた。なぜ、才能ある若者が「正解を見つけた」と喜び、それ以上進もうとしなかったか・・を

開発までにかかる期間の考察
一回の実験で失敗する確率をP1とし、実験を準備する時間がT0、実験する時間をT1とする。実験をn回成功させないと開発が完了しないとして、実験に失敗すると、その回はカウントされないとすると・・開発完了までに必要な時間は、(T0+T1)÷(1−P1)となる(少し弱気・・)
さらに失敗する確率をP1の中で、致命的な失敗をする確率をP2とする。致命的な失敗をした場合、それ以前の成功が全て水の泡と消え、最初からやり直しとする。と、開発に必要な時間はどのくらいになるのだろう?(未だ計算してない:一回モンテカルロ・シミュレーションでもやってみよう・・)
開発期間を短くするには、P1とP2の確率を小さくすることが重要。特にP2の確率を小さくする。ところが、P1とP2を小さくするために、実験の準備期間を長くすると結局開発期間が延びる。結局、P1とP2を小さくし、その上で実験の準備期間を短くすることを考えないといけない。
もちろん、実験回数のnを少なくするのも開発期間を短くする方法だし、一般的にはそれが主流なのだが、実験回数が少ないと革新的な開発ができなくなる・・

いや、FETによるモータードライバの開発において、あまりにFETを飛ばすので、実験の確率的な解析を考えていたのだが、これってロケットなどの開発にも通じるものがあるよねぇ。

ほかにも、実験失敗の後の不具合解析にかかる時間も考えないと行けない。
単なるコネクタの接触不良だったのだが、これがFET起因によるものと勘違いして、トラブルシュートにえらく時間がかかった・・・
不具合解析を速く行うための計測器も重要な要素だ。
FETドライブの場合、オシロスコープで計測して、だいぶ判ってきた。どうも、FETをたくさん飛ばした原因は、ハーフブリッジドライバが思いの外、反応が遅いのが原因のようだ。
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