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腕時計

初出:2014年12月21日 元々のブログ・コンテンツへのリンク
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<<12月26日 誤記修正>>
腕時計を買った。シチズンのソーラー電波時計の CB1070-56E である。(シチズンの場合、太陽電池で充電するタイプを「エコ・ドライブ」と呼ぶのだが、他社と横並びにするため、以降「ソーラー」と呼ばせてもらう)

それまで10年以上、機械式腕時計を使っていたのだが、だいぶ精度が悪くなってきた。オーバーホールをすると国産腕時計が軽く買えるほど高くつく(実際、今回購入した腕時計なら2つ分近い)し、どんなに良くなってもクォーツ時計より精度が良くなることは無い。
正しい時刻が知りたいなら、自動的に時刻を合わせる携帯電話やスマホを見れば良いと言われそうだし、実際、そうしていた(高級腕時計を付けているのに、携帯電話で時刻を確認する矛盾・・)
しかし、色々な作業をしていると、両手がふさがった状態で正しい時刻を見る必要があり、携帯電話では時刻を確認できない。また、作業で時計に傷が付いたり、水や油で汚れたり、強力な磁力を受ける可能性もある。

そこで、常に正しい時刻に合わせて、電池の交換の必要もないソーラー電波腕時計を買った。汚れても傷ついても気にならないように、と安いデジタル式の物を買ったのが、写真の左の時計だ。マルマンの MJW0009-RD1 と言うもので、税込み 3066円と言う格安品だ。マルマンと言う日本のブランドだが、調べてみると中身はドイツ、組み立ては中国らしい。
安物とは言え、取りあえず時間も正確だし、作業上の支障もない。しかし、デザインの評判が悪い。普段、そのまま職場に付けていったら、背広・ネクタイ姿に合わないと言うのだ。

そこで、背広・ネクタイにも合うソーラー電波腕時計を探した。
要件を整理すると、以下のようになる。
(1) ソーラー電波であること
(2) 国産であること
(3) モノつくりなどの作業時に使うのでドレッシーでないこと
(4) ある程度タフであること
(5) それでいて、背広・ネクタイ姿にも合うこと

ソーラー電波の理由は、GPS腕時計は実物を見て、まだまだ大きすぎ、技術が成熟しきっていないと思ったからだ。
2つ目の「国産であること」の理由だが、これは佐貫亦男著「道具の再発見」のP157に「若い時はIWCやオメガと言った海外ブランド腕時計を使ったが、やがて好んで国産時計を使うようになった」とあるのと同じ理由だ。この本を買って読んだ高校生だった当時、佐貫氏の気持ちが判らず、「海外ブランドの時計の方がいいじゃん」と思ったものだ。私も同じように30歳代で海外ブランドのクォーツ腕時計、40歳代で海外ブランドの機械式腕時計を使った結果、50歳を過ぎた頃から国産腕時計に戻りたくなった。

ここで、ブランドをセイコーとシチズンに絞った。
「国産ブランドなら、カシオもあるじゃないか?」と言われそうだが、今回はあえて外した。カシオと言えば、Gショックでデジタルだ。しかし、デジタルのGショックでは、背広・ネクタイに合わない。
Gショックがデザイン的に悪いと言っているわけではない。むしろ逆にGショックは機能をスタイルに具現化したカシオ・オリジナルの素晴らしいデザインだとさえ思っている。実際、海外ブランド時計を使っている間、最も最近買った国産時計はデジタルGショックで、作業用などに使っている。ただ、そのGショックはソーラーでも電波でも無いので時刻精度も高くなく、やはり背広・ネクタイには合わないので、普段は使っていない。
現在、カシオのGPS腕時計はアナログ式だが、やはりフル・デジタルのGショックのGPS腕時計を出して欲しい。GPSで測位したデータで、世界地図で現在位置を示した上で、その場所の時差に自動的に合わせるようになれば良いな。それで、Gショックのアイデンティティを保って、スマートなデザインになれば、次の時計は、それにしたい。
3番目の「ドレッシーではない」ことから、セイコーならクレドールやドルチェや、シチズンならエクシードやクロスシーと言ったラインナップは外れる。

さて、以上の要件だと、セイコーでもシチズンでも数が絞り切れない。そこで、次の要件を追加した。

(6) ストップウォッチ機能は不要で、シンプルなデザイン
(7) ワールドタイム機能は必要
(8) ケース・バンドはチタン製
(9) サファイアガラス

(8)と(9)は「ある程度タフであること」をブレークダウンしたものだ。
(6)だが、小さな針が沢山付いたストップウォッチは恰好良いかもしれないが、実際には使わない機能だ。今まで、アナログ式のストップウォッチ機能付き腕時計は2つ、デジタル式なら3つ所有したが、ストップウォッチ機能は、ほとんど使わない。使ってもカップラーメンのお湯を入れてからの時間を測るくらいだ。もし、本当にストップウォッチらしい使い方が必要なら、100円均一ショップでストップウォッチを買った方が良いと言う結論に達したので、シンプルなデザインを優先した。
(その他、ストップウォッチ機能の付いたクロノグラフ腕時計の考察については、前のコンテンツの 「スチームパンクと工業デザイン」 を参照のこと)

(7)のワールドタイム機能とは、海外旅行する時に、時計自体の計時を止めることなく時差を合わせる機能である。機械式腕時計の場合、ローレックスのGMTやエクスプローラー2が有名だ。しかし、私は、この機能を持った腕時計を所有したことがない。ソーラー電波腕時計の場合、日本以外の標準電波も受信できる腕時計には、この機能が付いている場合が多い。

さて、(1)〜(9)の要件から、次の2つに絞り込まれた。
・セイコー スピリット SBTM205/207/209 (番号違いは色違い)
・シチズン アテッサ CB1070-56/A/E/L (最後のアルファベットは色違い)

最初のスピリットはカタログなどでワールドタイム機能はうたっていないものの、中身のキャリバー 7B24 は、日本・中国・アメリカの標準電波も受信でき、時差を入力すると、それに合わせて時刻を表示するので、ワールドタイム機能と同等と判断した。
セイコーの場合は、同じ 7B24 キャリバーを使っているブライツ SAGZ075/077(番号違いは色違い)も候補に残ったのだが、むしろ低価格モデルのスピリットの方がデザインがシンプルで好きなのでスピリットを候補とした。

シチズンは、キャリバー H149 は日本・中国・アメリカ・ドイツの標準電波の受信でき、ワールドタイム機能を持ち、ストップウォッチ機能などを持たない、シンプルなものだ。実は、腕時計を探し始めた10月〜11月頃、H149 キャリバーを使った腕時計は、エクシードやクロスシーと言ったドレッシーなラインナップにしかなかった。このため、セイコーのスピリットに決まりかなと思っていたのだが、12月1日にスポーティモデルのアテッサに H149 を使った CB1070-56/A/E/L が追加されたため、急に候補にあがった。

さて、セイコー スピリットは定価6万円 実売45,360円、シチズン アテッサは定価5万円 実売37,800円だ。最終的にシチズン アテッサを選んだ決め手になったのは価格ではない。最近のセイコーとシチズンでは、デザイン的にシチズンの方が全体的に好きで、スピリットとアテッサも実物を見た上で、デザインの好みでアテッサを選んだ。色は文字盤が黒で、針が白と言う最もコントラストがはっきりして読みやすいものを選んだ。
これが写真の右の時計だ。

結果的に12月1日に発売されたばかりのモデルを、僅か半月で購入することになった。最初は、2倍くらいの価格を考えていたのだが、意外と安くてすんだ。
今まで使っていた機械式腕時計の10分の1くらいの価格だもんなあ。それでも格安のソーラー電波デジタル腕時計の10倍の価格。

私のような「腕時好き」の人間が選んだ割に、趣味性が少なく、機能一辺倒のつまらない時計に思えるかも知れない。しかし、確かに機能最優先ではあるが、それなりにこだわって選んだ時計であることは、以上の事から判ってもらえると思う。
まだ、使い始めて一週間も経っていないので、全てが判ったわけではない。が、今のところ文句は無い。電波の受信感度も良いようで、格安のデジタル式ソーラー電波腕時計では受信できない場所でも受信ミスが無い。

ところで余談。
今回、購入したモデルの発売前の10月〜11月頃、キャリバー H149 の入った腕時計がエクシードやクロスシー等ドレッシーモデルに限られていたので、ツイッターに「H149 の入ったカジュアル・スポーティなモデルが欲しい。無いならクロスシーを改造してやろうか」と書き込んでいた。
そうしたら、12月1日に今回購入したモデルが発売。シチズンが私のツイッターの書き込みを見て、このモデルを作ったのかと思っちゃった・・・
でも、実際に購入したヨドバシに行って理由が判った。
時計売り場は、アジア系の外国から来た観光客だらけだ。私には、その人達が何処の国の人かの区別は付かないのだが、その中には中国人も当然多いだろう。中国から来た観光客なら中国の標準電波も受信できるモデルが欲しいはずだ。もちろん、ドレッシーなモデルが欲しいならエクシードやクロスシーで良いだろうが、ストップウォッチなど余計な機能の無いシンプルかつスポーティモデルを欲しいと言う中国観光客も多かった筈だ。
そのような人達をターゲットにアテッサ CB1070-56/A/E/L が作られたんだろうなあ・・・と納得した。
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